*空行け飛礫*

不定期にだらだら綴るなにか

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あかいゆきに、すいこまれて、きみのねむるゆりかご、ぼくもやがて―


***

そんなわけでわかりにくいと評判の白のゆりかごの解説っぽい何かだよ。
ネタバレも何もないので反転なしだぜ。


元の歌詞はこちら。



繭に篭り
吹き荒んだ
湯の温もり
偃す雪

虚に隠れ
見上げた月
荷担ぎ行く
黄朽葉色

密人の
蒲靫揺れ
入子詞
隠る文に

久遠の夢
手燭灯し
甘い記憶
弑する罪

足音消えて
遠浅の海
追いし船は
何処に凪ぐ

薫る故郷
欅の末
手遊びには
籾種の音

面倒な単語の補足
僕の電子辞書のだいたい訳

*偃す(のいふす)
倒れ付すこと

*密人(みそかびと)
密事(→秘密のこと、男女の密通)をする人のこと

*蒲靫(がまゆぎ)
木製筒型の靫の表面を編んだ蒲でくるんだもの。
ちなみに靫は腰につける矢筒っぽいモノらしいよ

*入子詞(いれこことば)
一種の隠語法。あたりたがたとたう(たぬき)こんな感じだと思う。


で、やっと本題。


私の篭る安息の繭の外には、暖かな湯の温もりさえ無に帰してしまうような吹きすさぶ雪。
此処は閉じ込められた虚、一瞬の雲の切れ間から覗く月が照らしたのは荷を担ぎ行く黄朽葉色をした男の姿。
愛した人が靫をゆらしてやってきたのだ。託されたのは秘密の暗号で書かれた文。隠された想い。
けれどそんなもの久遠の夢、決して叶うことはない。手燭をともしそっと燃やす手紙。一瞬の甘い記憶を焼き殺した。
そうして貴方の足音は途絶えてしまう。見晴らしの良い遠浅の海に一人にされたような喪失感。捜索のための船を出したとしても凪いだ水面では進むことさえ叶わない。
ならば私は故郷に帰ろう、深い深い森の奥。
この雪が止み、欅の末が見えるまでの澄んだ空が続く頃には袋いっぱいの籾種を持って。

けれど本当は知っているのだ。

(まふゆのうみにきみがいなくて)

貴方の消えてしまった先を。

(あしあとおいかけても)

見てしまったのだ。

(ゆきのいろあかくそまれば)

その光景を。

(おしまいのあいず)

白い揺り籠に抱かれて、
赤く染まった貴方が眠る姿を。

(おやすみ)


***

と、こんなかんじでおそらく偏狭の地に暮らしていた娘さんがどっかいいとこのお貴族様に囲われているわけですが、いわゆる愛人扱いなのでいくら愛をささやかれても実るはずもなく、結局お家騒動か痴情のもつれかでついにはその人も殺されてしまいたった一人になってしまうと。
そんなわけで男から与えられた一切を売り払って籾種に変え、それを故郷に持ち帰るという話。


結局何がやりたかったかといえば暗号でそれとなく雪の中に人が消えていく様が表したかったんです。
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